感動の条件

2011年10月2日 読書
木曜日、永松 茂久著感動の条件を読み終えた

一瞬だった
すんなり入ってきて
近鉄電車の中で泣かされた

講演会の最後に流れたDVDにも紹介された
特攻隊員の遺書
あれはすごい
すごすぎて涙しか出てこない

一節を紹介すると

『後に続く生き残った青年が、戦争のない平和で、豊かな、世界から尊敬される、立派な文化国家を再建してくれる事を信じて、茂は、たくましく死んでいきます。』

奇しくも、永松氏の愛称“茂 兄”と同じ漢字の“茂”さん
この茂隊員は、遠き台湾の特攻基地より
明日は死に行くわが身を省みず
この国の未来に己の夢を託しています

自分なら小便ちびって逃げ出したくなるよな恐怖の向こうに
茂隊員は、自分がいないこの国の未来が
世界から尊敬される国家になっていることを願ってる
そしてなによりも戦争がない平和な社会ででありますようにと祈ってる


茂隊員、いくつだと思いますか?


18歳です

年齢を見たとき絶句しました。
わずか18歳の青年が
この国の平和な未来を夢見て
命を捧げてくれたこと

それに比べりゃ
今はパラダイスです。

国家から「命をはれ」なんて絶対命令されることはなく
地震や津波に襲われた東北の人々
福島の原発周辺の人々
被災者の姿を見てたいへんやなあと思いながらも
自分は天災・人災を免れたことに感謝こそすれ
自分も含め圧倒的多数の人は
自分が、こんな天災にやれれてしまった国家に対して何ができるのか?
などとは一瞬漠然と考えても
被害状況の大きさから、「自分には無理」って
それ以上は全く考えない
考えないから当然行動もしない
せめて義援金まで

考えないくせに政治に対しては悪態をつき
のうのうと、ただで手に入れた平和をむさぼりくらい
その上にあぐらをかいて生きている
一部の人を除き圧倒的多数の日本国民はそうだろ

18歳の青年が国家から
国家のために命をはれと言われて
素直に従った時代は悲しい
悲しすぎるけど

そんな青年たちの犠牲の下に生き残った国家に住む国民が
自分のことだけしか考えなくなった今が
何よりも悲しい

永松氏が唱える
for youの精神
このyouに当てはめる人が配偶者や子や親だけやなく
隣近所だったり、困ってる人だったり
昔の日本では当たり前だったはずのこの精神

今は、このyouに自分に大切な人からでも当てはめて
自分以外の誰かのために自分が何をできるのか?
考えることから始める時なのかもしれない

そしていつの日か
for youなんて当たり前って時代が
またこの国に戻ってきますように

自分も頑張っていこう

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