喪主の父・大二郎さん(54)に続いて親族代表としてあいさつに立った長谷川は「僕ら兄弟5人は、たくさんの母の愛情を受けてきました。僕らの未来は大丈夫です」と気丈に切り出した。しかし「さみしがりやのオカンだったから、1人で逝くのが心配。兄弟を代表して少しオカンと話をしたいです」と言うと、こらえきれずに号泣した。
「オカン、こんなにいっぱいの人が来てくれて、こんなにたくさんの花が届いたよ。多分、すごいうれしい思う」
5人の兄弟を育て上げ、家族のきずなを常に大切にしてきた裕美子さん。長谷川の試合会場には家族で駆けつけ、4年前からの闘病生活中もリングサイドで常に息子を見守り続けた。「オレたち全員には強いきずなができていると思う。だから安心して天国に行って下さい。でも、誰かが悲しかったりつらかったりした時は、夢に出てきていつもの笑顔で話をいっぱいして下さい」。
父の厳しい教えにボクシングから逃げ出したこともある。高校を中退し、家を出て自らプロボクサーの道を選んだ十代のころ。いつも自分を信じてくれたのは母だった。
「迷惑かけて悪かったと思う。何もしてあげられなかったけど、本当に感謝してる。また会おう、オカン」。最後は声を振り絞った。世界戦まで1カ月。母が何より待ち望んだ王座返り咲きへ、長谷川がこん身の力で立ち上がる。
また会おう、オカン・・・
ほづみん
お疲れが出ませんように
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