僕の右手

2009年9月13日 ポエム
過ぎた日々を思い返しても仕方ないのに
僕の右手が今夜もアイツを思い出してる
幸せな日々を人より多くおくったと思う
こんな孤独を味わうなんて思わなかった
灰皿で静かに立ち上る煙草の煙
頼むから僕に涙を滲まさないで
捨て場のない思いと歯痒さと苛立ちと
その他のモロモロが僕の右手に一気に流れこむ
僕の右手が恋しがってる
アイツの掌の温もりを恋しがってる
そして今夜も、今夜も
アイツの左手を探している


どうしようもないことに落ち込んでいても仕方ないのに
僕の右手がまだアイツの掌を覚えてる
喧騒の街のなか今夜も一人で彷徨えば
他人がとても恨めしく思えて仕方がない
妖しげなネオンが誘蛾灯のように光ってる
誰かアイツを忘れられる薬をくれないか
自分自身でも一体どうしたいの分からない
秒刻みで思いが揺れ動いて苦しみもがいて
僕の右手がのたうちまわってる
アイツを忘れられないとのたうちまわってる
そして今夜も、今夜も
アイツの左手を探している

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