お通夜

2009年4月15日 日常
お通夜
暮れゆく枚方会館

斎場内のテレビモニターには小松ちゃんの試合が流れていた
我が師、井岡兄弟がやってきた
現役世界王者の長谷川穂積もやってきた
だいぶ空いていた席も一瞬で埋まった

いつの間にか時間が来て

定番の法衣をまとったお坊さんがお経を唱え始めた

どこかに違和感を感じながらも
お通夜は進んでいく

僕はテレビモニターに映る
昨夏観戦した、ロセンド・ベガ戦を眺めながら
必死に小松ちゃんのお通夜なんだと理解しようとした

係員の誘導で
慌ただしく焼香の順番が回ってきた

僕は型通りの焼香をして
小松ちゃんの遺影に手を合わせた

そして胸の中で

小松ちゃん、お疲れさん
ほんまありがとうな
じゃーね
またな

って言ってみた

斎場の外に出た

すごい数の人が溢れていた
小松ちゃんの為だけに
集まった人だと理解するのに時間がかかったけど

理解すると
小松ちゃんの偉大さがよくわかった

きっと
みんな
突然すぎる現実を受け入れられずに

同じ悲しみを背負い
同じように泣き
同じようにもがきあがいているんだろうな

そう思ったら

無性に

今夜も酒が飲みたくなった

そして
今夜も
酒だった

今夜は
心のどっかで現実を受け入れ出していた
不思議と泣かなかった

でも一人になるとまた
こみ上げて来た

あーあ
ほんま
アカンなあ




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